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しかしそこに弟の優（山田涼介）がいない事に気づいた兄の隆一（桐谷健太）は優を探しに行った。

優は社長の貴行（高嶋政伸）の次男で、隆一は副社長を務めていた。

優は父親の会社で一社員として働き、何かと仕事の出来る兄の隆一と比較されて冷ややかに見られていた。

その事をよく分かっている優は一人で飲んで過ごすつもりだった。

シャンパンの栓を開けた優はそれが女性にかかってしまい慌てて謝った。

その女性と飲んでいたが社員に見つかり優は会場に連れ戻されるのだった。

社長の貴行のスピーチが始まり、優は幼少期を思い出していた。父親の期待は隆一に集められ子供の頃から兄と比較ばかりされてきた。

会社の大事な案件に意見を求められた事も一切なかった。

翌日、土地の買い上げを止めようとした地主に追い返された優だったが裏で隆一が動くと途端に土地を売る事を承認してきた。

アウトレットモール開発のプロジェクトチームに選ばれたのも兄の一言があったから…。

それらを素直に受け取れないままプロジェクトルームへ行く優だったが、そこでパーティーで出会った矢作梓（倉科カナ）に会い…。

癖が強く我がままな神谷に団衛（木下ほうか）は2人が苦戦しそうだと感じていた。

一方、バンコクの事業で組んでいた現地ゼネコンの経営不振が分かり、隆一（桐谷健太）はこわばった表情をうかべていた。

その為、事業から手を引く事も視野に入れていいと貴行（高嶋政伸）に言われた隆一だったが、乗り切れるという見込みの元、資金繰りを進めていた。

一方、優と梓は設計のイメージ図を作成した長谷川守（小林隆）と共に神谷を訪ねる。

挨拶をする優に意味ありげにうなずく神谷は、優の祖父であり、神谷とは旧知の中である宗一郎（平幹二朗）から孫に会った印象を聞かせてほしいと頼まれていた。

しかしその厳しさは変わらず、持参したイメージ図をさらっと見た神谷は自分の好きな様に設計すると行って3人を帰すのだった。

隆一との見合いを考えている代議士の娘とゴルフに行く貴行と隆一。

隆一はまだ梓の事を父に伝えられずにいた。

数日後、再び神谷を訪ねる優達はだったが…。

近いうちに結婚すると知らされた優は、梓に対して少なからず好意を持っていた為、ショックではあったがそんな気持ちは見せずに明るく振る舞う。

そして小さい頃のエピソードを話すと、隆一の事を褒め上げるのだった。

一方、アウトレットモール建設に向けたプロジェクトチームでは、それを手掛けるゼネコンの選定に入ると団衛（木下ほうか）から知らされた優たち。

隆一はバンコクの都市開発への参入の危機を乗り越え、次期社長として就任する時期も早まるのではと役員たちは噂していた。

その日の夜、貴行はこのままバンコクの件が軌道にのった暁には、隆一を次の株主総会で社長に推薦すると言われた隆一は嬉しさを隠せず優もそれに賛同するのだった。

そんな折、優達の進めるアウトレットの建設地に地元の有力者である兵頭（イッセー尾形）がやって来て、優たちに対して入札に地元の建設会社を入れてほしいと言ってくる。

既に選定を終えていた優達はそれをやんわりと断るが…。

その頃、バンコクの事業に莫大な債務が発覚してしまい…。

優は隆一の携帯に電話をしてみるが留守電だった。

昨夜の様子を矢作梓（倉科カナ）に聞いた優は、隆一がかなり酔った状態で部屋に来たものの、すぐに帰ってしまったと聞かされる。

優も隆一が急に、父の貴行（高嶋政伸）から幼い頃譲られた大切な万年筆を自分にくれた事をおかしいと感じていた。

その頃、隆一が行方不明だという事を隠したまま社長室では貴行が役員会を終えた。

そこに会長の宗一郎（寺尾聰）が現れると、隆一の様に完璧に思える人間が実はもろいではと貴行に問う。

しかし貴行は問題ないと信頼しきった様子で答えるのだった。

帰宅した優は、手掛かりを探す為、隆一の部屋に行くが何も見つける事が出来なかった。

しかし貰った万年筆をみてふとある事に思い当たり…。

その翌日、隆一の居場所に心当たりがあると梓に伝えた優はそこに連れて行ってほしいと頼まれる。

2人はその夜、別荘がある葉山に向った。

一方で高田家にはフィアンセに会ってほしいと貴行に頼む桃子（南果歩）が来て…。

優が何故黒澤に出資を頼んだのか、雄一には意味がわからない。

そして貴行（高嶋政伸）も黒澤が隆一のプロジェクトを助けた事を知る。

貴行は桃子（南果歩）から黒澤が婚約者だと紹介され、金が目当てだと疑った事から仏頂面だった。

優が間に立った事について貴行は隆一から聞かされず、貴行は宗一郎（寺尾聰）に隆一の判断したことは正しかったと報告した。

会社で梓から黒澤の出資について隆一に話したと聞かされ、そのせいで優のことを隆一が殴ったと考えた梓は謝る。

そして優の取った行動を誰かに伝えたかったと梓は訴えた。そんな時、貴行を訪ねて会社に来た桃子。

出資をしたのが黒澤だという事には納得がいかないものの、隆一の判断は間違っていなかったと桃子に礼を言った貴行は、出資の話を取り付けたのが優だと聞かされ…。

家に戻った優は出資の件を訪ねた貴行にリスクを負ってもやるべきタイミングだと思ったと答えた。

翌日、社長室に呼ばれた優は、会食への同行を求められ…。

梓に少しの間、このままでと言われた優は、どうしたら良いのかわからない。

そして時間が経つといつもどおりの梓に戻り、残業している優の事を励まして帰っていった。

帰宅した優は喧嘩して以来、初めて2人きりで隆一（桐谷健太）と会話する。

結婚の準備が進んでいて充実している事を優に話し、結婚を勧めるのだった。

優は部屋に戻り、梓のことを考えていた。

翌朝、貴行(高嶋政伸）に結婚式の話をする隆一。貴行は優に隆一を見習うようにと言う。

そして新しいプロジェクトに向けたプレゼンの話をするため、貴行に同行する優。

会社についた優は昨夜の事はなかったかのように普段と変わらない様子の梓に会う。

優は益々梓のことがわからなくなっていた。

優の最終のプレゼンが2週間後に迫る中、梓やメンバーにプロジェクトのコンセプトを説明し、分担して準備を進めようと話す優に、皆快く応じるのだった。

その仕事ぶりを団衛（木下ほうか）は隆一に報告する。

そんな時、黒沢幸助（竹中直人）からバンコクのプロジェクトについて意外なことを聞かされた優は…。

そしてドレイモンドとのリゾートホテル共同開発に向けた事業計画について最終プレゼンの日を向かえた優と梓。

厳しい経営者として知られているCEOのスティーブン・ホールも出席する中、彼をこの共同経営に参画させる事は会社にとって将来に関わる大きな案件だった。

プロジェクトチームのメンバーらの思いも背負いながらプレゼンを始めた優と梓だったが、スティーブンがその表情を和らげる事はなかった。

その頃、優のフォローに行くといい出した隆一に、貴行は優にすべて任せるときっぱり告げると、これが成功した暁には我社の英雄になると話す。

それを聞いた隆一は思わず言葉を失う。

翌日、ホテルの建設候補となっている場所にスティーブンを案内する優は、まだ野原であるその場所にテーブルやソファーなどを手配し、自分たちのコンセプトを実感してもらおうとする。

そんな優の姿に固かったスティーブンの表情もほぐれていく。

そして支払報酬の割合を話し合う段階に入り、その妥協点を話し合うが…。

一方、梓（倉科カナ）は仕事と家庭のどちらを選択するかで一時悩んだものの、隆一（桐谷健太）と結婚し家庭に入ることを決意し、退社を上司の団衛（木下ほうか）に申し出るのだった。

優と貴行（高嶋政伸）の関係が親密になっている事が気に入らない隆一は、黒沢（竹中直人）に食事へ誘われた。

優が台頭してきた事に焦りがあるのではと痛い所を突かれた隆一はそれを否定できなかった。

しかし優が危うさも持ち合わせていると黒澤は告げた。

隆一が帰宅すると披露宴の進捗状況が気になっていた貴行が梓の事を呼び出していた。

そこに帰宅した優だったが梓が結婚をきっかけに退社すると貴行から聞いて表情が一変した。

梓にそれが本当に望む事なのかと迫るが自分で決めた事だと冷静にたしなめられた。

翌日、優は梓が退社を決断した事に苛立ち、仕事に没頭するが安藤充（西村元貴）を怒鳴ってしまう。

その事で自己嫌悪に陥る優を柴田ひかり（山崎紘菜）は慰めた。

その頃、会社に持ち上がった地方空港の開発プロジェクトの話で意見が対立する優と隆一。

しかし隆一は親密さを増す優と貴行に焦燥し…。

優が仕事の他に手に入れたいものは、隆一の婚約者の矢作梓（倉科カナ）であり、結婚式が中止となった梓に仕事を続けてほしいと頼むが、退職する意思を頑なに変えようとしなかった。

梓の事も、そして仕事も失くした隆一は、ショックを受け、別荘に身を隠していたがそこに梓がやってくる。

一方、会社では隆一が携わっていた仕事が多岐に渡っていたせいで、抜けた穴が大きく、貴行（高嶋政伸）はその仕事を役員たちに振りながらも頭を悩ませていた。

同様に仕事が振られた優だったが、貴行が古いファイルを手元に残していた事が気になっていた。

それは祖父で会長の宗一郎（寺尾聰）が社長だった頃からの巨大プロジェクトでそのリスクの大きさゆえ、ずっと手を付けていない案件だと貴行に聞かされる。

無論、隆一も検討したものの断念していたという。

そのプロジェクトに興味を示す優に対して、貴行はそれに手を出すことを社長命令として禁じた。

隆一でもなし得ないその仕事に惹きつけられ、優はある事を黒澤（竹中直人）に頼むが…。

面会に行った柴田ひかり（山崎紘菜）はやつれた優の姿を心配するが、優はある事を告げるのだった。

久々に貴行（高嶋政伸）のもとに優のことで相談に行った隆一だったが、貴行が優にまだ会いに行っておらず、マスコミの目を懸念している様子に、その真意をわかりかねていた。

そしてこの一件は全部、優にその責任を背負わせると告げる貴行の冷たい姿勢が全く理解できない隆一だった。

しかし、それは貴行の苦渋の判断であり高田総合地所を守るためのもので、本音では自分が変わってやりたいと思っていた。

そんな中、今回の不祥事のせいで高田総合地所の株価は段々と下がり始めていた。

下落の予想はある程度出来るものの、下げ止まる気配を見せなかった。

拘留されてしまった優や隆一、そして貴行達はこの大変な危機を果たして乗り越えられるのか…。