ドラマ｜洞窟おじさん完全版の動画を無料で見れる動画配信まとめ

取り調べでは、かつ丼を交換条件として自供が始まる。

加山の育った家はなんと、洞窟だと言う。

群馬の山奥の貧しい一家に生まれた加山は両親から虐待され、兄弟からは虐められ、学校でもつま弾きにされる毎日だった。

両親は加山にだけご飯を少なくしたり、おかずを与えなかったり、文句を言うと体罰を繰り返した。

たまりかねた加山は遂に、唯一の友達犬のシロと家を飛び出し、辿り着いた先は山中の洞窟で、そこでシロと2人で暮らすことを決意する。

枝や草で寝床を作り、木の実やへび、カタツムリを食べ腹を満たし、憎んだ父親のようにマムシを食べ生き血を飲んだ。

慣れてくると罠や仕掛けを作って、うさぎや猪を仕留めるまでに成長した。

だが、唯一の友達シロの死をきっかけに、住み慣れた洞窟を後にする。

息子を戦争で亡くした寂しさもあり、加山を養子に迎え入れようとした夫妻は、家の子供にならないかと話を持ち掛けるが、両親からの虐待でトラウマを抱え、人間が怖いという感情を払拭できない加山は、砂川夫妻に自分の気持ちを話し再び1人山での生活に戻ることを選択した。

加山の気持ちを尊重した砂川夫妻は、薬や現金、鍋やシャベルなどを持たせ、加山を送り出した。

ある日、花商人（山中崇）と知り合いになった加山は、赤い蘭を一株１万５千円で取引しお金を稼ぐ事になるが、その商人に騙されていたことを知り、再び人を信用する事ができなくなり、生きることに絶望し自殺を決意する。

加山は、道で遭遇した男に頼み富士の樹海へ連れて行ってもらうが、樹海で首吊り自殺をした男の姿を見て自殺を思い止まる。

そして、樹海を出た加山は川を目指す。

ホームレスの荒本に字を習い、ストリップ劇場にも出掛け、そこで問題を起こしボコボコにされるが経営者のヤクザに気に入られ、劇場で住み込みで働くことになるが、嫌気がさしてそこを逃げ出し川べりでのホームレス生活に戻る。

ある夜、酔っ払いに絡まれた真佐子（坂井真紀）を助け、その後、数回デートを重ねたりと50歳を過ぎて加山は初恋も経験した。

ある時、ばったり兄の二郎と遭遇し、2人は公園で腰を下ろし昔の話をするが、なぜ両親は自分を虐待したのかと兄に聞くと、何の理由もなくただはけ口が必要だったと兄は答えた。

自分の何が悪かったのか40年間悩み続けていた加山は、自分は何も悪くなかったんだと認識する。

そして、兄の家に三日間泊り兄の子供達と仲良くなった加山は、子供っていいな・・・と思うようになる。

この話を聞いた荒本は、加山に置き手紙を残し宮崎の家族の元に帰ってしまい、真佐子もまた、結婚を決意し北海道へ旅立つ事になった。

そんな加山を施設の職員・軽部久美が追いかけ、連れ戻してくれた。

久美の献身的な行動により次第に心を開いてゆき、やがて施設で働き始めた加山。

施設で生活する障害者の人達との交流もはじまり、何もかも順調に進んでいた矢先に久美が他の施設に異動する事を知り、ショックを受けた加山は再び行方不明に・・・。

ある時、久美と一緒に食べた彼女の好きなブルベリーアイスで、初めてブルーベリーを知った加山は、ブルーベリーを栽培する事を決心する。

自分の育てたブルーベリーからジャムを作り、夏祭りではそのブルーベリーを販売するまでに。

浴衣姿の久美もブルーベリージャムを買いに来ていたが、加山を捕まえた警察官の2人も現れ、一年前とは全く違う加山の姿を見て安堵する。

ブルーベリージャムをアイスに乗せて美味しそうに食べる久美に、加山はあんただけが自分を見捨てずにいてくれた、ありがとうと感謝の気持ちを伝えた。